
月に一度、歌舞伎が映画館で観られるシネマ歌舞伎。
今月は、坂東玉三郎と太鼓芸能集団 鼓童とのコラボ作品「幽玄」でした。
玉三郎さんは、2012年から16年にかけて鼓童の芸術監督を務めていたそうで、
今回は2017年9月に博多座で上演された映像に、特別映像を加えて上演されました。
能の代表的な演目を鼓童の演奏に合わせ、全部で三部構成となっています。
一部『羽衣』
漁師が三保の松原で美しい羽衣を見つけ持ち帰ろうとすると、
天女が現れ羽衣を返してほしいと頼みます。
返す代わりに舞を見せて欲しいといわれ…。
地元静岡の有名なお話なのでよく知っていますが、
それが能になるとこうなるのね。
玉三郎さんは人ならぬ物の雰囲気をまとい、
体重を感じさせない動きが素晴らしいと思いました。
和太鼓も、たたき方や太鼓の種類で繊細な演奏にもなることに感動。
二部『道成寺』
女人禁制の寺へやって来たのは一人の白拍子。
境内に入り烏帽子をつけて踊り始めますが、次第に形相が変わり、
最後は大蛇となって踊り狂います。
これもよく知ったお話でしたが、和太鼓との共演は初めてで面白かったです。
三部『石橋』
中国・清涼山の奥深く。
文殊菩薩の浄土へと続く石橋の上に現れた獅子の精。
これぞ豪快な獅子の舞に目を奪われます。
和太鼓の音色というのは、日本人の血に深くしみ込んでいるのでしょうか、
それほど聞いた機会があるわけではないのに、
とても郷愁を感じました。
歌舞伎や能といった日本古来の伝統芸能は、
現代では少しハードルの高いものとなってしまいましたが、
それが少しだけ身近に感じられる演目でした。
【ほし太の日向ぼっこ】