「人質の朗読会」 小川 洋子

小川洋子さんが好きです。
一昨年読んだ「猫を抱いて象と泳ぐ」は、
2009年の一番心に残った本でした。
この「人質の朗読会」も、
小川洋子さんらしい世界が、
短い9編の物語の中に広がっていました。
人質となった、
年齢も性別も立場も違う8人が語る
それぞれの人生の断片は、
その章の最後に記されたプロフィールによって、
物語が語られた後の
それぞれの人生をも想像させます。
読んでいて「千夜一夜物語」を思い出しました。
誰かが朗読をしている間は、
命の危険も忘れて、
「その人の静謐な一瞬の記憶の中を皆で泳いでいた」
と思ったのは私だけではないと思う。
なぜこの話を選んだのか、
私だったらどんな話をするのだろうか…。
作戦本部でヘッドフォンを耳に当てていた男の話
「ハキリアリ」を読み終わったとき、
この物語の続きが私の中で始まりました。















