ほし太の日向ぼっこ
たった一つの干し柿

我が家の柿の木には今年はほんの少ししか実がなりませんでした。
渋柿なので干し柿にするのですが、
今年は暖冬の上に雨も多くて、お天気が定まりません。
柿の実もいつもよりも大きいので、
余計に乾かないだろうと思い、
干し柿にするタイミングがうまくいきませんでした。
結局一個だけ試しに皮をむいて軒先につるして、
他の実は木で完熟して鳥につつかれて終わってしまいました。
それが何となくいい感じに干しあがったので、
今日取り込んでみました。
甘い柿も一個だけ、干し柿も一個だけ。
今年の我が家の柿は貴重品でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
「国宝」 吉田修一著

「悪人」「怒り」「横道世之介」などの小説でなじみの、
吉田修一さんが書いた歌舞伎の世界。
今年は私自身がとても歌舞伎に親しんだ一年だったので、
本好きの友人がたまたま貸してくれたこの本は、
そんな今の私にぴったりでした。
今までの吉田さんの文体とは全く違う語り口でしたが、
あっという間に物語の世界に引き込まれました。
舞台は1964年の元旦長崎の料亭「花丸」から始まります。
極道の息子として生まれた喜久雄は、
兄貴分の徳治と新年の余興として素人ながら歌舞伎を披露。
その場に招待されていたのが歌舞伎役者二代目花井半二郎でした。
その直後、やくざ同士の抗争に巻き込まれ父親を失う喜久雄。
様々ないきさつで、
徳治と一緒に長崎を離れ大阪の花井半二郎の家で暮らすことに。
そこで出会った御曹司の俊介とともに歌舞伎の修行に打ち込み、
若手の女形として二人揃って活躍するようになります。
しかし二代目半二郎が自分の代役として指名したのは、
正当な後継者である俊介ではなく喜久雄でした。
それが原因となり俊介が出奔。
天賦の才を持ちながら、正当な血筋でないことで役につけず、
世間の風当たりも強く、数々の苦行に耐え続けながら芸に打ち込む喜久雄と、
御曹司でありながら、絶望を経験し壮絶な人生を歩み這い上がってきた俊介。
そして彼らを支える女たち。
それぞれが命を懸けて打ち込んだ芸の道とは、
なんて美しく、厳しく、こんなにも魅力的なものかと感動を覚えました。
物語の中に出てくるたくさんの歌舞伎の演目も、
目の前で演じられているような臨場感を持って迫ってきました。
流れる一本の大河のような、
喜久雄の人生を傍らで見守り続けたような読後でした。
吉田修一さんの原作は映画化されているものが多いので、
この作品もぜひ映像化してもらいたいと思いますが、
一足先に尾上菊之助さんの朗読で、
オーディオブック版が配信とのニュースを見ました。
あーこれも聴いてみたいです。
【ほし太の日向ぼっこ】
猫缶クッキー

娘が東京で人気だという猫缶のクッキーを買ってくれました。
可愛い猫のイラストがいっぱいの缶は、
一目見てとっても可愛いくて気に入りました。
アディクトオシュクルというお店で、
オーナーパティシエ石井英美さんの飼い猫のイラストなんだそう。

缶を開けると5種類のクッキーがぎっしり。
小ぶりだけどしっかりした味わいで、
どれも美味しくて幸せな気持ちになりました。
人気なのもわかります。
【ほし太の日向ぼっこ】
ぐりとぐらの切手

経理担当者が請求書を送るために、
毎回貼るのが楽なシール切手を買っているのですが、
今回は絵本の世界シリーズ第3集として出ていた『ぐりとぐら』でした。
それがとっても可愛いので、
私もすぐに郵便局に走り自分用に購入しました。
ぐりとぐらは、娘が小さいときお向かいに住んでいた、
男の子二人兄弟がいるご家庭から、
二冊あるからと頂いたのが初めての出会いでした。
それからは大好きな絵本になって毎日読んでいました。
物語の中に出てくる歌には、
勝手に節をつけて歌っていて、
それは今でも歌えるほど、お気に入りの絵本でした。
その後のシリーズも全部家にあります。
ぐりとぐらの切手は以前にも購入したことがあります。
それは絵本原画展をやっていた美術館のミュージアムショップで見つけました。
もう5年くらい前だと思います。
それは今でも使えずにとってあるのですが、
今回の絵柄はまた違っていてどちらも可愛いので
きっとこれも勿体なくて使えないでしょう。
娘に話したらやっぱり「欲しい!」と即答でした。
いくつになっても『ぐりとぐら』が好きです。
【ほし太の日向ぼっこ】
カーネンション

姉が母の日に毎年もらうカーネンションの花。
5月のその時には、すぐに花が終わってしまい、
いつもそのまま枯らしてしまっていて、
勿体ないなぁと思っていました。
ところが、スタッフの一人が鉢を植え替えて育てていて、
見るとこの寒空の中花を咲かせていました。
てっきり春の花だと思って調べたら、
多年草で四季咲性の花でした。
主には4月~6月だけど、10月~11月にも咲くのだそう。
静岡は暖かいので12月に咲いていても不思議ではないよう。
耐寒性も耐暑性もあり、こんなに可憐な花なのに、
実はたくましい花だったんだね。
【ほし太の日向ぼっこ】
金継ぎ

漆塗り同好会で金継ぎをやっている人がいるので、
ちょうどうまく割れたカップを継いでみようと思い、
教えてもらいました。
これを見せるとあまりにうまく割れているので、
「わざと割った?」と言われてしまいましたが、
ヒビが入っていたカップを洗っていたところ、
パカッと二つに割れました。
それ程思い入れがあるカップではないけれど、
初心者にはやりやすいのではと思いやってみることにしました。
張り合わせる前に、
先ずは割れた断面をやすりで丁寧に研ぎます。
漆を塗ると厚みが出るのでその分を削っておくのが目的だそうです。
そのあと断面に生漆を塗っておきました。
そうすると接着がいいのだそう。

いよいよ継ぐ作業です。
最初に麦漆を作ります。
小指の先ほどの強力粉にほんの少しの水を混ぜてヘラでよく練ります。
まるでパン生地を作っているように粘りと艶が出るまで練ります。
そこに生漆を少しづつ混ぜながらひたすら練ります。
だんだんと粘りが出てきて、
まるでトルコアイスのようによーく伸びるようになったら完成です。
できた麦漆を、断面に薄く塗り貼り合わせます。
ここでしっかり合わせておかないと後で段差になったりします。
セロテープで固定したら、
はみ出た漆をテレピンできれいにふき取っておきます。

内側はまだ漆がはみ出ています。
これもきれいにふきとっておきます。
カップは、割れる前よりも派手になって風格が出ました。
この後漆が乾いたら上から筆で漆を塗り、
金粉や銀粉、チタンの粉などを撒いて完成です。
どんな風に仕上げるかけっこう楽しみです。
【ほし太の日向ぼっこ】
月イチ歌舞伎『人情噺 文七元結』

今月のシネマ歌舞伎は落語原作の『人情噺 文七元結』。
落語の人情噺の中でも好きな噺なので、
それが歌舞伎になってどうなるのかとても楽しみでした。
監督:山田洋二さん、主演:十八世中村勘三郎さんです。
左官の長兵衛は毎晩のように博打通い。
借金も膨らみ家の中も荒れ果てています。
そんなある日帰ると家じゅうが真っ暗な中、
女房のお兼が娘のお久がいないと訴えます。
長屋中で手分けをして探してもらっても見つからない。
そこへ吉原から遣いがやってきて娘のお久が、
家の難儀をみかねて吉原に身売りしたとの話。
慌てて迎えに行くも、置屋の女房お駒に諭され、
一年で借金を返済すれば、
お久は店に出さずに帰すと50両を貸し与えます。
必ず迎えに来ると誓って帰る長兵衛ですが…。
とにかく長兵衛とお兼の掛け合いが面白かったです。
お人好しで江戸っ子気質の長兵衛を、
勘三郎さんがとてもチャーミングに演じていて、
最初から最後まで笑いっぱなしでした。
ところどころに歌舞伎ならではの見得を切るポーズが入り、
やっぱり歌舞伎だなぁと感心しました。
勘九郎さんとの親子共演も観られて、
改めて勘三郎さんのあまりにも早すぎる死が残念でなりません。
私は最近歌舞伎を見始めたばかりなので、
勘三郎さんの生の舞台を観た事はありません。
けれどシネマ歌舞伎でこうして映像でも観ることができるのは、
とても幸せだと思いました。
本来なら仕事が忙しい時期でとても映画どころではないのだけれど、
これだけは私のわがままで観に行かせてもらいました。
やっぱり行ってよかったです。
【ほし太の日向ぼっこ】
ムーミンの時計

雑誌インレッド2020年1月号に
セブンイレブン限定で『ムーミンの壁掛け時計』が付いていました。
直径18㎝なので、けっこう存在感があります。
薄いアクリル板なのですごく軽かったです。
壁掛けにしても、置いてもいいかな。

我が家の昭和な下駄箱の上に置いても可愛かったです。
秒針はないので、最初電池を入れても動きがわからなかったけど、
しばらくしたらちゃんと動いていました。
よかったー。
【ほし太の日向ぼっこ】
手作りビール

10月にキリンビール横浜工場で参加した「手作りビール教室」。
6週間の熟成を経て完成したビールが届きました。
IPAタイプなので「かなり苦みが強いですよ」と言われていました。
呑んでみると確かに苦いけれど甘さもかなりあり、
あの時味見した麦汁の味を思い出しました。
熟成によってコクも旨みも出て、
とっても美味しいビールになりました。
お正月のみんなにふるまいます!
【ほし太の日向ぼっこ】
唯一無二の柿

今年一個だけしかならなかった我が家の甘柿。
その柿の木全部のエネルギーをこの一個に集中させたんだろうから、
美味しくないわけがないです。
1人で食べるのはもったいなくて仏壇に上げておいたけど、
もうこれ以上は置いとけないと思い、
旦那様が出張から帰ってくるのを待って食べました。

ちょっと柔らかくなりかけていて皮をむくのが大変でした。
とろけるような甘さで、これぞまさしく完熟の柿。
どんな高級ブランドの柿にも負けない美味しさでした。
せっかくなので、菊姫の長期熟成酒と合わせて戴きました。
11by山廃吟醸と山吟原酒と合わせたら、
どちらの味も引き出し、際立ってさらにおいしく感じました。
【ほし太の日向ぼっこ】