トクサ
これはトクサという植物の茎。
友人から頂いたものですが、漆塗りの研ぎに使います。
先日、金継ぎした上から生漆で線を引いたところが、
太くはみ出して乾いてしまったのを取りたくて、
このトクサを水で濡らしてこする(水研ぎ)できれいになりました。
器には傷がつかないのでとてもよかったです。
調べてみたら、
表皮細胞の細胞壁にプラントオパールと呼ばれるケイ酸が蓄積して硬化し、
触るとザラついた感じが砥石に似て茎で物を研ぐことができることから「砥草」、
と呼ばれるとのこと。
紙やすりが一般的な現代でも漆器製品の研ぎにはこうしてよくつかわれます。
実は私も今までは紙やすりばかり使っていましたが、
使ってみると確かにこれはいいと思いました。
友人は庭にこのトクサを植えてあるのでいつでも使えると言っています。
私も植えたくなりましたが、
広範囲に繁殖を広げる性質があるため庭に植えるのは要注意のようです。